ダウン基礎知識ダウン基礎知識

今さら聞けない。今すぐ聞きたい。
ダウンの基礎&最旬知識Q&A

冬の訪れを肌で感じ、今年もダウンジャケットが恋しい季節。早く手に入れたいその前に、今さら聞けない、 今すぐ知りたい、ダウンにまつわる疑問のアレコレにFIGURE がズバッ!と回答します。新たな一着を選ぶうえでも大きな助けになるはず。Photo_Yoshio Kato Styling_Takeshi Toyoshima
Illustration_Hisayuki Hiranuma Composition & Text_Naoyuki Ikura

ダウンジャケットの中身には「ダック(アヒル)」や「グース(ガチョウ)」といった水鳥の羽毛が詰まっています。大きく分類すると「ダウン」と「フェザー」の2種類が混ざっており、それぞれを配合する比率によって保温性能が変わります。

ダウンは保温、フェザーは弾力

ダウンは、胸から採取されるタンポポの綿毛のようなフワフワとした綿羽であり、ボール状であることからダウンボールとも呼ばれます。放射状に伸びた極細の羽枝がたくさんの空気を抱え、その空気が冷たい外気を遮るため、高い蓄熱効果がもたらされるのです。ただダウンが潰れると、断熱材となる空気の隙間が減ってしまいます。

そこで力を発揮するのが、腹や背中に生える軸付きの羽根であるフェザーです。保温性には劣るものの、弾力に富み、ダウンが潰れるのを抑えて回復させる役目を果たします。つまり、ダウンの割合が多いほど暖かくはなりますが、保温力と復元力のバランスからダウン90%×フェザー10%が最適な混合率だとされています。また、その大きさによってスモールフェザーとラージフェザーに分別され、後者は弾力性に欠けるため膨らみが失われやすく、安価な製品に使われがちです。

ダックよりグースのほうが良質

またダックとグースにも違いが。どちらも基本的には食用の畜産副産物ですが、食肉を目的とするダックは飼育期間が短いため、ダウンボールも小さめ。対してフォアグラ用のグースは長く飼育されるので、大きく成長したダウンボールを採取できます。ダウンボールが大きいほど多くの空気を蓄えることができ、いっそうの保温性を得られることから、一般的にグースのほうが良質とされ、また飼育数も少ないことから価格も高めです。

さらにワンランク上となるのが、卵を目的に育てられたマザーダック、マザーグースです。食用と比べて飼育期間が長く、より成熟した大きくてコシのあるダウンを採取でき、一段と優れた保温性と耐久性を備えています。通常のダック&グースより希少で特に高価です。

主に寒冷地、なかでも北緯45~53度!

ダックやグースは世界各地に生息していますが、緯度の高い寒冷地、また寒暖差の激しい地域ほど質の高いダウンが育つとされ、なかでも北緯45~53度の地帯は「ダウンベルト」とも呼ばれます。寒い地域で生きる水鳥は自らの身を守るため、より保温能力に長けた羽毛をまとう必要があるからです。ただ、どの地域のなかにもクオリティの差はあり、生産者によっても異なるので、一概には言えないのが実際のところ。商品選びの参考程度に覚えておくと良いでしょう。ここでは多くのアイテムに使われている、主要な産地を解説します。

【 ヨーロッパ 】

ヨーロッパは良質な羽毛が育つ気候条件に加え、厳しい基準のもとに輸出されることからクオリティも安定。なかでもポーランド産やハンガリー産はダウンボールが大きく特に高品質なため、ワンランク上の産地されている。

【 北アメリカ 】

北米は、ヨーロッパと並ぶダウンの産地。特に、極寒となるカナダの北極圏付近では野生に近い環境で飼育されており、質の高い羽毛が採取される。

【 アジア 】

北京ダックの本場だけあってダックが多く飼育されており、比較的リーズナブル。安かろう悪かろうのダウンも少なくないものの、野生に近い環境で育てられている中国・吉林省のフォレストグースは、クオリティも高いとされる。

【 ヨーロッパ 】

ヨーロッパは良質な羽毛が育つ気候条件に加え、厳しい基準のもとに輸出されることからクオリティも安定。なかでもポーランド産やハンガリー産はダウンボールが大きく特に高品質なため、ワンランク上の産地されている。


【 北アメリカ 】

北米は、ヨーロッパと並ぶダウンの産地。特に、極寒となるカナダの北極圏付近では野生に近い環境で飼育されており、質の高い羽毛が採取される。


【 アジア 】

北京ダックの本場だけあってダックが多く飼育されており、比較的リーズナブル。安かろう悪かろうのダウンも少なくないものの、野生に近い環境で育てられている中国・吉林省のフォレストグースは、クオリティも高いとされる。

ダウンの復元力=暖かさの数値です

ダウンジャケットを紹介した記事や商品説明などで頻繁に登場する「フィルパワー(記号 FP)」という言葉。これは一定の条件下で1オンス(約28.4g)の羽毛を圧縮し、どれだけ自然に復元するかを表した単位であり、「かさ高性」とも呼ばれます。例えば 650FP であれば、1オンスの羽毛が 650 立法インチの体積に膨らむことを示し、数値が高いほど空気の含有量が多く、保温性に優れるダウンと言えます。また、同じボリュームの製品を作る場合、FP が高いほどダウンは少量で済むので、より軽量に仕上がります。

一般的に 500FP 以下は低品質、600~700FP で良質、それ以上で高品質と言われますが、ヨーロッパと北米とでは測定基準に多少の違いがあり、同じダウンでも数値が異なるとされるため、FP のみを妄信するのは禁物です。

ダウンジャケットを着ていると、詰め込まれた羽毛が抜け出てくることが。だからといって、必ずしも不良品とは限りません。製品にダウンを封入するには、大きく分けて「パックイン」と「ノンパック」の2通りの製法があり、これが羽根抜けの原因と関係しています。

羽根抜けしにくいが重くなるパックイン

パックインは、ダウンパックと呼ばれる不織布の袋に羽毛を詰め、それを表地&裏地の間に入れ込む方法です。これはダウンが偏ったりズレたりするのを防ぐのに効果的で、羽根も吹き出しにくい。一方、パックの分だけ重くなり、またデザインに制約が生まれてしまう欠点も。ダウンウェアにタフさを求める場合は、パックインのモデルを選ぶと良いでしょう。

羽根抜けしやすいが軽量なノンパック

ノンパックは、名のとおりダウンパックを用いず、生地の内側に直接羽毛を詰めます。袋を省いている分、軽量になり、デザインの自由度も高い反面、羽根が出てきやすいのが弱点。ダウンウェアに軽さを求める場合は、ノンパックのモデルを選ぶのがオススメです。

と、それぞれにメリットとデメリットがあるので、何を重視するかで選択は変わります。ちなみに、羽根の抜け方には基本的に2つケースがあり、ステッチの微細な針穴から抜け出てくるケースと、フェザーの軸芯の先端が生地を突き抜いて出てくるケース。最近では羽根が突き出にくい高密度ファブリックや、羽根抜け防止加工が施された素材も増えているので、ノンパック製法でも羽根抜けは大幅に軽減されています。これ以外の原因で大量に羽根が抜けるようなら、不良品とも考えられます。

買ったばかりのときは羽根が抜けやすいものの、多くの場合は1~2シーズン着込むと治ります。そして薄手のタイプであっても想像以上に羽毛が入っているので、少しくらい抜け出ても著しく保温性能が低下する心配はありません。

本格アウトドアメーカーをはじめ、ファッションブランドにも多く採用されている「プリマロフト」。ハイテクな中綿素材ということは周知のとおりですが、実際のところ、どうスゴイのか?

米軍お墨つきのハイパフォーマンス

その歴史は意外と古く、誕生は1987年。スペースシャトルを高熱から守る素材をNASAに供給するなど、先進マテリアルメーカーである米国のアルバニー社が、アメリカ軍の要請を受けて開発したものです。主に寒冷地での任務に用いられ、ミリタリーでの評価に後押しされ、高級グーズダウンの代替素材として民間にも広まりました。

ポリエステルの超微細マイクロファイバーからなるそれは、ダウン同等に暖かくて軽量、柔軟、さらには通気や圧縮収納性にも富みます。また天然羽毛は雨などに濡れると著しく保温力が低下し、非常に乾きにくいのに対し、プリマロフトは撥水&速乾性まで備えているため、濡れても暖かい空気を抱え続け、保温性をキープ。そのうえ板のようなシート状に成形されているため、スマートなシルエットを実現でき、スタイリッシュさが求められるタウンユースにも打ってつけ。しかも生地や縫製が対応していれば、家庭の洗濯機と一般的な洗濯洗剤で洗えてしまうイージーケア。すなわち、ダウンの長所を備えたまま、弱点をカバーした夢のような高機能中綿なのです。

近年では、羽毛をブレンドしたタイプ、NASA開発の特殊ジェルを練り込んで断熱性を向上させたもの、またボリューム感が欲しいアイテムに向けて意図的にロフト感(かさ高)をアップさせたものなど、バリエーションも拡充されています。

専用洗剤を使えばOKです

軽くて暖かくて言うことなしのダウンですが、いかんせん手入れが大変なイメージも。確かに家庭用の一般的な洗濯洗剤ではダウンの天然油分まで洗い落としてしまい、保温性の低下を招きます。また近年では、多くのクリーニング店がダウンに対応するなどサービスは広がっているものの、わざわざクリーニングに出すのが面倒だったり、割高なクリーニング代もバカにならなかったり……。

そこで活用したいのが、最近、様々なメーカーから発売されているダウン専用洗剤。洗濯表示を確認し、水洗い可能な製品であれば家庭で手軽に洗え、汚れはもちろん、浸み込んだ皮脂や汗をしっかりと落とし、本来のかさ高を蘇らせ、保温力を回復させることができます。洗濯方法はパッケージに記載されていますが、メーカーの公式サイトなどでは写真や動画付きで詳しく解説されているので、そちらもチェックすると安心です。

エディ・バウアーのスカイライナーです

ジーンズの元祖は〈リーバイス〉、というのは誰もが知るところ。しかしダウンジャケットの元祖は意外と知られていません。その答えはズバリ、現在も続くアメリカの老舗アウトドアブランドであり、日本でも人気の〈エディ・バウアー〉です。

広大な自然に囲まれたアウトドアスポーツの聖地、シアトル。フィッシングやハンティングを趣味とする創業者のエディ・バウアーが、その中心街にスポーツ用品店を開業したのは1920年のこと。メーカーとして最初に製造したのはテニスラケットで、その後はフィッシングのネットやフライ、バドミントンのシャトルなどにも着手。

’35年の冬、エディは釣りに出掛けた旅先で道に迷い、低体温症で生死の境をさまようことに。何とか一命を取り留めた彼は、この体験から防寒性に優れたアウターの開発に乗り出しました。かねてより釣りのフライやバドミントンのシャトルを手掛けるなど羽根との縁もあったことから、ロシアで暖をとるために利用されていた水鳥の羽毛に目をつけます。ジャケットにダウンを封じ込め、それが偏らないようダイヤ型のキルティングを施す手法を考案し、特許を取得。こうして’36年に誕生した同社の「スカイライナー」こそが、世界で初めて商品化されたダウンジャケットと言われています。

ヌプシダウンの登場により、
東海岸のラッパーのスタイルに定着

今、トレンドは’90年代のストリート。そのシーンを象徴するのが、N.Y.のヒップヒップカルチャーです。1992年、それまでクライマーやキャンパーといったアウトドア愛好家のためだった〈ザ・ノース・フェイス〉からヌプシダウンが登場。チベット語から転じた「ヌプシ」とは、エベレストの頂上を指す言葉。ここでベースキャンプを行い、過酷なフィールドテストを経て、軽量で保温性に優れた「ヌプシジャケット」が開発されました。

そのボリューム感のある重厚なシルエットに着目したのが、東海岸全般のラッパーたち。この頃シーンには、ア・トライブ・コールド・クエストやウータン・クラン、そしてナズなどのレジェンドが活躍していました。彼らすべてではありませんが、当時のファットなスタイルにフィットし、カルチャーと結びつき、〈ザ・ノース・フェイス〉のブランドはストリートに着実に浸透していきました。昨今の大きなブームは、当時のスタイルに影響を受けています。

〈ザ・ノース・フェイス〉のダウン人気は、ラッパーだけでなくスケーターやグラフィックアーティストにも浸透しました。2006年に死去した伝説のスケーターと呼ばれるハロルド・ハンターもまたヌプシダウンを愛用していたクリエイターの一人。ハロルド・ハンターは当時のNYCカルチャーのダークな部分を描いた映画『KIDS』にも出演し、シュプリームのモデルなどもしていました。

ここ数年続くダウン人気はどこから生まれて発展し、そして今季はどうなっているのか。ファッション誌やブランドのカタログ、広告などで活躍する二人の人気スタイリストに聞きました。
モードから派生した90sカルチャーが
ダウンジャケット人気を牽引

井田正明—ここ数年のダウンのトレンドは、モードから発信されています。最近のメゾンのデザイナーたちは、ストリート育ちが多い。彼、彼女らがリアルに経験したファッションの原体験が90年代であり、そのカルチャーがコレクションに表現されています。

豊島 猛—〈ルイ・ヴィトン〉のメンズ・クリエイティブを手がけている〈オフホワイト〉のヴァージル・アブローやゴーシャ・ラブチンスキーの影響が強いですね。この流れは2017年くらいから始まっています。後は〈ジル・サンダー〉を再び勢いのあるブランドに成長させた〈OAMC〉のデザイナーのルーク・メイヤーも、元〈シュプリーム〉のヘッドデザイナーだった。彼らにとって、90sとはストリートやアウトドアがミックスされたものだと思う。

井田正明—ヒップホップなどの音楽のカルチャーもその中心だと思います。ダウンジャケットは、その象徴だったのでは。白人以外で初めてビッグメゾンのディレクターに就任したヴァージルのように、アメリカだけでなく世界中のファッションを彼とそのまわりにいる黒人クリエイターが動かしています。

豊島 猛—確かに。ボリューム感のあるシルエットやダッドスニーカー、最近ではバッシュが再び盛り上がっている流れは、ブラックカルチャーの影響ですね。〈ザ・ノース・フェイス〉のヌプシダウンや今年日本主導で復活した〈ファーストダウン〉のリバイバルは、それと同じ文脈だと思います。

井田正明—とにかく、”ストリートから見たダウン”がトレンドということですね。だから羽毛の産地や種類とか、それ自体のクオリティが評価の基準だった時代から、カラーリングやシルエットをどうファッションに落とし込むかが重要になりました。

豊島 猛—ほんの数年前までは、ヨーロッパのダウン専業ブランドが人気の中心で、〈モンクレール〉や〈カナダグース〉、あと〈ウールリッチ〉といったいわゆる”高級インポート”が求められていたけど、明らかに勢力図が変わってきました。でも、今あげた3ブランドの中でも〈モンクレール〉はフラグメントデザインを始め、世界中のブランドやクリエイターとコラボレーションした〈モンクレール・ジーニアス〉が好調です。

井田正明—日本企画の「ジャスパー」が飛ぶように売れた〈カナダグース〉も、別注やコラボの注目が高まっているみたい。〈ウールリッチ〉も最近はストリートとの結びつきが目立ってきた。

豊島 猛—〈コム デ ギャルソン・ジュンヤ ワタナベ マン〉の別注は、大人の富裕層だけでなくストリートを取り込むきっかけになっていると思う。黒ラベルのブラックレーベルもハイエンドだけど、ただラグジュアリーなわけじゃない。〈ウールリッチ〉はそれこそ90年代はヒップホップのスタイルに取り入れられていましたけど。ちなみに、井田さんは今季、どんなダウンを狙っています?

井田正明—僕はよりデザインされたダウンが欲しいです。アウトドアブランドのフィルパワーとかにこだわりはないですね。都会のファッションにスペックを気にする時代ではなくなっていると思います。豊島さんは?

豊島 猛—ニットにコートを合わせる感覚で品良く着られる、ダウンらしくないジャケットですね。井田さんの言う通り、アイテムのスペックやディテールにこだわりはないけど、ブランドの歴史や伝統といった視点の評価は気にしたい。その点でFIGUREでも扱っている〈グラフペーパー〉が〈ザンター〉に別注したダウンとかはすごく今っぽい。

井田正明—〈ザンター〉は国内最初のダウンでしたよね? 僕も気になります。表地にウールやツイードを使って上品さ狙うのではなく、色やシルエットにトレンドを感じるものが大事。最近はダウンらしさの解釈が変わりつつあり、あくまで機能素材であることは前提。そして余計な装飾を施さずに、ミニマルを追求した都会的なルックスが気になります。

豊島 猛—世の中はハイテクに向いていますよね。ゴアテックス®を使ったり、ダウンじゃないけど、軽くて暖かい中綿のプリマロフトも再評価されている。30オーバーの大人にとって快適であることは重要。一方で20代の若い世代は、純粋にダウンがもつファッションの可能性を楽しんでいるように思います。

井田正明—ファッションがちょうど見直されている流れがありますから。ダウンのボリュームとか、シルエットを生かすことが重要。そうなると、一斉を風靡したインナーダウンはファッションではなく、実用的なアイテムになった。

豊島 猛—言い換えればここ10年で定番化して、万人に欠かせないワードローブの一つになったのでは? 基本的に見えない、もしくはチラ見せ程度のインナーダウンはファッションのレイヤーではなく、防寒性がすべてだから、色々なファッションブランドが手を出したけど、結局リーズナブルで機能的で、安心感のあるものが残っている。ダウンの特徴を理解した上で何を合わせるか、という考え方になりがちだから、もっと概念を捨てた自由な着こなしを楽しみたい。

井田正明—足元はウールのスラックスとか。アウトドアっぽく見せるよりもトラッドに取り入れて着崩したりして、新しいストリートスタイルを確立したい。仕事でもそうするように心がけています。

豊島 猛—僕は90年代そのままだとちょっと若すぎるので、当時の面影を残しつつ、ワントーンでまとめて大人っぽく表現したいです。特にベージュやブラウンなどで統一すると足元にクラークスやティンバーランドといった当時らしいブーツスタイルも、すごく上品に仕上がるので。

1983年生まれ。甲斐弘之氏に師事した後、2009年に独立。『UOMO』(集英社)などメンズファッション誌や『TARZAN』(マガジンハウス)などを中心に大人カジュアルからストリートまで幅広いフィールドで活躍。Figure Magazineのスタイリングも担当している。

1986年生まれ。五十嵐孝智氏に師事した後、2011年に独立。『MEN’S NON-NO』(集英社)や『houyhnhnm』などの雑誌・ウェブ媒体から女性誌でのタレントのスタイリングも多く手がける。パリやミラノのコレクションも視察し、モードへの知見も深めている。

東京ブランドを中心に
都会派にして本格派をプッシュ!

長く培ってきた審美眼に絶対的な自信をもち、国内外から幅広いアイテムを取り揃えている FIGURE。もちろん、ダウンジャケットもバリエーション豊富にラインナップしています。今年は、揺るぎない支持を集める東京ブランドのモデル、特に高機能マテリアルを採用した一着や、専門メーカーと手を組んだ本格ダウンがイチ押しです。なかでもキルティングを隠すことでスッキリと、かつモノトーンでまとめられたタイプは、シティアウターとしての洗練を感じさせます。フィジカルを HOT に、ファッションを COOL にランクアップさせるそれらは、冬の主役を安心して任せられる間違いないチョイスです。

アウトドアウェアのデザインやマテリアルを、モードファッションへと昇華。今では多くのブランドに見られる、そのスタイルを前面に打ち出した先駆けでもある〈ホワイトマウンテニアリング〉。こちらは軽量で透湿性に富むゴアテックス アクティブシェルの採用をはじめ、止水ジップ&シームテープ処理といった機能的な仕様が満載。それでいてキルティングステッチのないスッキリとしたルックスなど、スポーティさを抑えたシックな雰囲気にまとめられており、都市をメインフィールドとするには最高にオススメの逸品です。¥120,000+TAX

1951年に日本初のダウンウェアを誕生させ、’56年には第1次南極観測隊にも装備を納入するなど、輝かしい実績を誇る国産ダウンメーカー〈ザンター〉と、東京の “ 今 ” を牽引する〈グラフペーパー〉による共作。身幅が広く、着丈が短いワイド&ショートなシルエットが時流を演出し、旧式シャトル織機で織り上げたウールギャバジンの表地は、特殊加工によるナイロンライクな面持ちが特徴です。また内側には、暑くなって脱いだ際にバックパックのように背負うことができ、手に抱える必要がないショルダーストラップを配備。¥110,000+TAX

〈ジュンヤ ワタナベ〉が仕掛ける魅惑的なコラボレーション。なかでも今年の目玉はコレです。〈カナダグース〉といえば、極寒と対峙する探検家や観測隊から絶大な信頼を得るヘビーデューティダウンの代表格であるとともに、ストリートでも屈指の人気ブランド。アウトドアとミリタリーを掛け合わせたような無骨なデザインを、ブラックアウトによって洗練の佇まいへと仕上げたこちらは、実用とスタイリングアレンジを兼ねたジップ式のロングサイドスリットを設けるなど、思わずグッとくるディテールワークも見逃せません。¥150,000+TAX


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