

今話題のブランド〈WEWILL〉デザイナー福薗英貴に
『15』の質問
今話題のブランド〈WEWILL〉
デザイナー福薗英貴に
『15』の質問
高校生一年生の時に〈マルタン マルジェラ〉の服に出会ったのがきっかけ。
洋服をデザインするということに対してのマルタンのアプローチにとても衝撃を受けました。思いつきそうで思いつかないとてもシンプルなアイディア、その大胆さに一瞬で虜になった記憶があります。そして表に出てこないマルタン本人の秘匿性にも惹かれました。
やはり。デザイナーを志すきっかけとなったマルタン・マルジェラが、アントワープ王立芸術学院の卒業生であったことが最も大きな理由です。
さまざまな国籍のクラスメイト達と共に時間を過ごしたこと。彼らと同じ時間を共有することでお互いが育ってきた文化の違い、考え方の違いなどを感じることはとても刺激的なことだったし 自分のアイデンティティーを確立するためのとても重要な経験でした。

アントワープ王立芸術学院在学中の福薗さん。右から2番目。
あると思います。 当時と今とではまた少し変わっていると思いますが…その時は日本の、特に若者のファッションに対する情熱は、ヨーロッパの若者より熱いと感じていました。ファッション誌も日本にはたくさんありましたし、情報量も多かったと思います。日本の若者がちょっと背伸びしてでも良い服、例えばブランドの服とかを着るのに対して、ヨーロッパの若者は身の丈に合ったファッションを楽しむといった印象でした。
とても紳士的でクールだけどかわいらしい、いい意味で二面性のある男性象をイメージしていました 。もともとレディースを専門に勉強していたので、メンズをやることにとても興味があり、その当時の自分の理想とする世界感を表現してみたかったんです。
好きな世界観は〈WHEREABOUTS〉の時とあまり変わってはいませんが、〈WEWILL〉ではその時にやりきれなかったことや、改めて今の自分が作りたい服、着たい服を正直に作りたいと思ったんです。

「静かに、惹きつける服」。

枝垂れ柳を意味する 「Weeping Willow」。私たちが作る服は私たちの意思であるということ。

移りゆく時代の流れの中においても違和感のない、タイムレスな服であること。着る人の個性を強調し、着る人に寄り添うような服であること。

あります。シーズン毎に異なるテーマを設けて、それ〈WEWILL〉のフィルターを通して表現しています。

2017-2018 AW COLLECTION
THEME : DEBUT COLLECTION

2018 SS COLLECTION
THEME : THE MEMORY OF BEAUTY

2018-2019 AW COLLECTION
THEME : TRANSLATION

2019 SS COLLECTION
THEME : if

2019-2020 AW COLLECTION
THEME : DESK PUNK

2020 SS COLLECTION
THEME : SEE-SAW GAME
特にありません。思い入れは、私たちが作るどの服にもあります。

日常生活。
〈GAP(ギャップ)〉のVネックTシャツ。あまりジャンルは気にしませんでした。カテゴリーにもとらわれず、色々なファッションを楽しんでいました。

もっと広く〈WEWILL〉が認知されるように努力していきたいと思います。


WEWILL GINZA 東京・銀座一丁目の昭和通り沿いにある旗艦店。80年以上の歴史あるビルの1階にある。試着室(右下)は畳になっている、和洋折衷の趣のあるデザインだ。
東京都中央区銀座1丁目20−17 川崎ブランドデザインビルヂング
営業時間:11:30-20:00 TEL:03-6264-4447
福薗英貴
WEWILL
デザイナー
2002年にアントワープ王立芸術学院を日本人として初めて卒業。2004年にWHEREABOUTSを設立。独自の世界観を落とし込んだ数々のコレクションを発表し、各シーンから高い評価を獲 得する。2007年に独立後、2008-09年AWコレクションよりTAKEO KIKUCHIのデザインディレクターに就任。2013 SSコレクションをもってTAKEO KIKUCHIのディレクターを退いた後、い くつかのブランドのディレクターを経て、2017年AWコレクションより自身のブランドWEWILLをスタート。